BALLASは、建設部材の設計・積算・調達・製造の実務を自分たちで担っています。
図面を読み、要求を解釈し、仕様を詰め、製作方法や工場を決める。こうした実務を自ら担うことで、何を見て、どう判断し、次の工程へつないでいるのかという一次情報が蓄積されます。
BALLASのプロダクト開発は、この実業から始まります。蓄積された人の経験や判断を分解し、再現可能な「型」にする。その型をデータモデルやソフトウェアとして実装し、再び実際の業務で使う。実業とプロダクトを往復しながら、仕事そのものをソフトウェアが扱える形へ変えていくことが、BALLASのプロダクト開発です。
さらに、図面や仕様、コミュニケーション、その過程で生まれる判断などのマルチモーダルなデータを構造化することで、AIがその仕事を学習・参照・支援できる状態をつくる。私たちは、この積み重ねによって建設サプライチェーンそのものをAI Readyに変えようとしています。
お客様である建設工事会社様の社内で協議される案件情報を扱う「BALLAS LINKS」、ファブレスメーカーであるBALLASとパートナー工場様をつなぎプロジェクトマネジメントを行う「BALLAS SCM」。BALLASでは、需要側と供給側、それぞれ異なる業務を扱う2つのプロダクトを開発しています。

4工程と2つのプロダクトの対応(会社案内 24ページ)。
現在、LINKSとSCMは、それぞれがモノリスに近い構造を持ち、一部の機能を通じて連携しています。各プロダクトに必要な機能を作り込みながら、どこを各プロダクトに閉じ、どこを共通化し、どのデータをどう接続するのかを設計している段階です。
特に難しいのが、設計情報をAIが扱えるデータへ変換するための3D CADとの接続です。特注建設部材の形状や仕様に関する情報は3D CAD上に存在しますが、内部仕様について公開されている情報や参照できる実装例は限られています。
確立された方法をそのまま適用することが難しいため、設計情報をどのように取得し、どのようなデータモデルとして表現し、プロダクト間で扱える状態にするのか。仮説検証を重ねながら、ゼロベースで探索しています。

BALLAS LINKSは、建設工事会社様にお使いいただく、設計・調達のプロセスと情報をつなぐプロダクトです。図面や案件データ、やりとりの履歴を同じ場所に集め、認識のズレや情報を探す手間、重複する作業を減らします。
これまで、図面はファイルサーバー、仕様の協議はメールやチャット、細かなやりとりは口頭と、案件の情報は複数の場所に分かれていました。これらを一つの基盤に集約し、調達の上流で生まれる仕様や設計情報を、BALLAS SCMの積算・作図・製造へつなげます。

資料が部門ごとに分かれ、連絡がメールと電話に散っている状態から、案件のデータとチャットを同じ場所に置く状態へ(会社案内 25ページ)。
BALLAS LINKSのコア機能は、図面上の特定の位置に印を付け、その箇所を起点にチャットできることです。「この部材の、この箇所」を指しながら行われたやりとりが、図面と紐づいた状態で記録されます。
現時点では、図面とコミュニケーションの履歴を同じ場所に蓄積できるところまで来ています。今後は、蓄積された判断を案件をまたいで再利用できるデータへ変え、SCMと接続することで、需要側の仕様決定から供給側の積算・作図・製造までがデータでつながる状態を目指します。

設計図面の該当箇所を指してやりとりしている画面(会社案内 29ページ)。